CEO 江波戸浩之

CEO 江波戸浩之
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設立 | 2011年5月17日 |
事業内容 |
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会社HP | http://aqugarage.jp/ |
小説家志望から業界紙記者へ
子供の頃、両親に「経営者に向いている(笑)」とからかわれたことがありました。
幼いながらにお金に興味があって
「何がいくら儲かるのか」をよく親に尋ねたことがあったので、
そういうところが経営者向きに見えたのかもしれません。
その頃から将来は経営者など、
ちょっと変わった路線へという意識が芽生え始めました。
高校を卒業して、サラリーマン以外の選択肢を考えたとき、
思い立ったのは小説家になることでした。
得意教科は数学でしたし、文章力に自信があったわけでもないのですが、
なにぶん社会経験がほとんどない頃で、
自分の力でやっていく仕事として、小説家くらいしか頭に浮かばなかったのです。
それから2年ほど、アルバイトの合間に小説を書いて文学賞に応募する生活を送っていました。
長短合わせて4、5作は書きましたよ。
しかし、当然のことながら一度も当選することはありませんでした。
やはり付け焼刃の知識でこの仕事はできない。
そう実感して、小説家という道はあきらめることにしました。
それでも文章にかかわる仕事はしたかったので、
21歳の時に業界紙の記者になりました。
一度目の起業
記者は流通業界や半導体業界を担当しました。
仕事のなかで、関連する経済や経営のことについて勉強し、
またさまざまな企業の社長方に会って話をするうちに、
改めて経営者という職業について考えるようになっていきました。
約3年の記者を続け、資金が300万円ほど貯まった頃、
うまく経営できるかもしれないという思いから会社を辞めて起業しました。
世間知らずながら、大儲けできる予感がしていたのです。
始めたのは、いつ、どこに、どんな施設が建築されるのかといった、
建築計画のデータベースを販売するという事業です。
そのデータは内装業者や警備会社、卸業者など、
建物ができる際に取引が発生する業者にとって、
営業リストとしてのニーズがありました。
しかも競合もほとんど居なかったのでチャンスだと思ったのです。
しかし思うようにはいきませんでした。
記者的な机上の空論は得意でも実務スキルは完全に不足していたのです。
特に新規開拓は難しかったです。
今いるネット業界のように簡単に新規取引が始まりません。
300万円の資金はすぐに底をついてしまって、モチベーションも続かなくなり、
1年足らずでこの会社を解散しました。
二度目の起業
再就職先はアフィリエイト業界最大手のファンコミュニケーションズでした。
この会社ではインターネット広告や営業、アドテクノロジー、メディアマネタイズなど
たくさんの貴重な経験ができました。
人生の中でも特に成長できた濃密な期間だったと思います。
しかし、記者時代もそうだったのですが、
私は組織のなかにいるうちに自分への業務命令が
本当に会社にとって最善なのか気になってしまう性格です。
例えば、このノルマやリソースの配分は全体最適になっているのか。
記者時代だったら担当している業界にあまり興味を見いだせない一方で、
どんな編集方針が一番儲かるのかを考えました。
こうした思いが続くと、もう二度と挑戦しないと思っていた起業マインドが復活してきました。
結局、この会社も2年弱で退職しました。
そのあとに始めたのが今代表をしている「アクガレージ」です。
これはもともと大志を抱いて起業したというものではなく、
会社法人という仕組みを利用して小銭を稼ごうというくらいの気持ちで、
アルバイトと掛け持ちしながら始めた会社でした。
当初は広告代理業とメディア業をメインに、
なんとも中途半端に経営していたのですが、
半年ほど経って前職の同僚が参加した時点で本腰を入れて経営しようと決心しました。
核となる自社サービスを
広告代理業、メディア業は現在も継続していますが、
それに加えてウェブサービスの提供やECなど多分野での展開を進めています。
軸はネットを使ったマネタイズです。
あまり一つの分野に集中しすぎてしまうと、
私たち自身仕事に飽きてしまいモチベーションが下がってしまうので、
いろいろな領域に手を広げて新しい刺激を取り入れるようにしています。
現在目指しているのは、もっと一般に浸透した弊社の核となるようなウェブサービスを作り、
事業を拡大していくことです。
ブロードバンドはまだはじまって15年程度で、
洗練させていく余地はかなりあると思っています。
また人材育成には注力したいです。
仕事はもちろん、おせっかいで無ければ
豊かな人生をおくるための成長もお手伝いできればと思っています。
まだまだ力不足で十分とは言えませんが。
マネジメント下手がもたらした幸運
弊社が業績を上げ、ここまでやってこれたのは運に助けられた部分が大きいです。
もし実力があれば運に頼らずに済んだのにと思うことがあります。
ですから今後は運頼みではなく、いかに実力によって成功させるのか、
成功確率を高めた挑戦をし続けることが大事だと思います。
そのためには、利益の構造を理解して、
その勝利の方程式、ロジックのようなものを理解する。
ある商品が売れたときでも、その売れた理由をとことん突き詰め、
次へのノウハウにしていくことで成功を継続させることができるわけです。
なんとなく売れたというのでは次につながりません。
このことについては私がマネジメント下手で現場から離れられなかったことが幸運でした。
トップが現場の最前線で決断とフィードバックを繰り返す経験というのは貴重なことです。
もし早いうちに部下に仕事を渡してしまっていたら
原因不明の結果のみを知ることになっていたかもしれません。
キャリアプランを絞り過ぎるな
学生の皆さんにお勧めしたいことは、
「早く社会に出ること」
「キャリアプランを絞り過ぎないこと」
「仕事は訓練すれば楽しくなること」です。
陸上競技では許されないフライングが、ビジネスの競争では許されています。
だったら一刻も早く社会への参加を始め磨かれたほうが有利です。
義務教育は社会性が育ちにくい不思議空間だと思います。
また、学生時代は、社会についてほとんど知らないし、
その社会自体もどんどん変わっていきます。
また社会に出て新たな刺激を受けることで、自分の考えや方向性も変わっていきます。
ですから、学生時代にキャリアプランを絞りすぎず、
いつでも柔軟に進路を軌道修正しやすい環境に身を置いた方がよいでしょう。
また仕事は工夫次第でゲームやスポーツのような面白さが出てきます。
スポーツですと上達すればプレーが楽しくなるし、球拾いみたいなことをさせられるなくなります。
これは仕事も同じで、訓練を積んで上達すれば仕事が楽しくなるし、
収入と自由な時間が増えて一石二鳥です。
一般的に仕事は40年以上付き合う必要があるので、
仕事が嫌いだと人生はなかな辛いものになるでしょう。
ぜひ仕事を楽しくさせられる方法について考えてみてください。